就職試験で、これから国税専門官を目指すかどうか考えている人の中には、国税専門官の出身大学が気になっている人も多いと思います。
・国税専門官の出身大学は、単独では中央が最も多くなっている。
・グループでは関関同立が最も多く、MARCH(明青立法中)、地方国公立を含めた人数が、半分以上を占めていると考えられる。
就職サイトに載っている国税専門官の出身大学
就職サイトなどには、以下のような情報がありました。
- 中央は採用数でNO.1。
- 日東駒専、国立下位は最も多く、関関同立、国立中堅は次に多い。
- 早慶上智は少ない。
- 東大、京大はほとんどいない。
おおむね合っているような気がしますが、日東駒専よりも、中央を含めたMARCH(明青立法中)の方が多い気がします。
実際の国税専門官の出身大学は?
税務大学校での研修では、出身大学が同じだと仲が良いので、出身大学がわかってきます。
財務省の人を含めた歴代の慶応出身者は飲み会をしたりもしています。
毎年4月末に発行される大学ランキングによると、2019年度の国税専門官採用者の出身大学上位は以下のとおりです。
中央38名
朝日新聞出版「大学ランキング2021年版」
中京30名
明治27名
立命館22名
関西21名
金沢20名
専修19名
関西学院17名
関関同立が多くを占めていることがわかります。
過去の同ランキングをみると、圧倒的に中央が多くなっています。
全ての国税専門官を確認したわけではないので、個人的な主観もはいりますが、周囲の状況を含めると、以下のような傾向ではないでしょうか。
関東 | 関西 | 他 | |
半分以上 | MARCH (明青立法中) | 関関同立 | 金沢、広島などの 地方国公立 |
2割 | 日東駒専 | 産近甲龍 | 中京 |
1割 | 早慶上智 | ||
数人 | 東大 | 京大、大阪 |
同期に東大出身の人がいますが、いい意味でも悪い意味でも目立ちます。
東大というレッテルが先走ってしまいます。
国家Ⅰ種のキャリアにならなかったんだろうと言う人も中にはいます。
ただ、その人はカリスマ性もあり、国税組織を引っ張っていくような力がある人だと個人的には思っています。
国税専門官にとって、出身大学はあまり関係ない
実際に仕事をする上で、出身大学の話が出てくることはほとんどありません。
身上申告書(異動の希望調べみたいなもの)には出身大学を記載しますが、昇給や評価には、ほとんど関係ないです。
それよりも、半年に一回行う業績評価、年に一回行う能力評価による人事評価が重要です。
出身大学は関係ないですが、大学院卒は、大学卒に比べて、初任給が約1万円高くなっています。
国税専門官は、通常の国家公務員に比べて、初任給が約2万円高く、大学院卒であれば、更にもらえるということです。
余談ですが、大学院で税法に関する修士論文を書くと、税理士試験の税法2科目が免除になります。
税理士試験は会計2科目、税法3科目に合格する必要がありますが、会計2科目、税法1科目であれば、早く税理士になれる人もいる気がします。
国税専門官の出身大学の学部
国税専門官の出身大学の学部は様々です。
国税専門官採用試験に合格するのに学部は関係ないからです。
とはいっても、法学部や経済・経営学部の人が多い気はします。
国税専門官採用試験の選択試験では、民法・商法、会計学が必須で、記述試験では、憲法、民法、経済学、会計学、社会学の中から1つを選択するためです。
そのような学部であれば、学生時代に勉強していることもあり、勉強時間を減らすことができるからです。
※画像は国税庁の国税専門官採用パンフレットより引用