【現役国税調査官が語る!】国税専門官は激務か

【現役国税調査官が語る!】国税専門官は激務か 国税調査官

国税専門官は採用されると、全員が税務署で働きます。
税務署では、まず管理運営部門で申告、納税の事務に携わり、基本を覚えます。
その後、所得税、法人税等の調査、滞納整理を行います。

税務署で2,3年働くと、国税局、国税庁、財務省に異動する人がでてきます。
国税局は副署長等からの推薦がある人、財務省は採用後の研修で優秀な成績を残した人が、異動する印象があります。
国税庁は税務署から直接ではなく、国税局で働いた上で、各部課の課長補佐等が国税庁に異動する人を決めています。

国税局、中央官庁では、さまざまな仕事に携わります。

何をもって激務とするかですが、残業時間だとすると、他省庁に比べて、国税組織で働く国税専門官は激務ではないといえます。

税務署の国税専門官は激務ではない

税務署の各課税部門には連絡調整官と呼ばれる人がいます。
連絡調整官は、各課税部門をとりまとめ、国税局に報告する事務で残業することもありますが、その他の職員はほとんど残業をしません。

確定申告の時期には、提出された申告書の審査をする必要があるため、週3日各2時間程度、残業していました。
e-Taxでの申告が増えたことや、コロナ禍により確定申告の期限が4月15日まで延長されたことから、日中に審査ができるようになり、残業も少なくなったと聞いています。

法人課税部門では、事務年度末(国税組織の人事異動は7月で、7月から翌年の6月が事務年度)に、税歴簿と呼ばれる届出書、申告書がつづられた納税者ごとのファイルに、今年提出された届出書、申告書をつづります。

職員総出で、梅雨の時期に、数日かけて、耐火書庫にある税歴簿を出してきては、閉まっての繰返しの作業を行います。
耐火書庫はエアコンがありません。
今までの届出書、申告書がつづられ、重くなった税歴簿もあり、それなりに体を使う作業になります。
肉体労働的なわずかな激務と感じられるものはそのくらいです。

税務署の職員は、基本的に残業をしません。
出世するためには、国税局、国税庁に異動する必要があります。
残業が強いられる部署に異動になるかもしれません。
それなりの給料を受け取って、ワークライフバランスを充実させるのであれば、税務署の職員として、ずっと働くのもありかと思います。

国税局の主務課、管理セクションにいる国税専門官は激務

東京国税局は、東京都、神奈川県、千葉県及び山梨県の1都3県、84の税務署を管轄しています。
所得税、法人税等の税目を主管する課を主務課と呼び、個人課税課、法人課税課等が主務課になります。
主務課は、84の税務署の個人課税部門、法人課税部門を監理しています。

主務課は、税務署の課税部門の事務手続きを定めた連絡文書を作成したり、税務署の職員を集めて行う会議、研修を企画したり、税務署の調査の監督・指導を行ったりします。
何かと忙しく、残業時間も国税局の中で1,2を争う課になります。
その代わり、主務課で働き続けると、それなりに出世すると言われています。

調査部では、調査管理課と呼ばれる管理セクションが、主務課が行うような事務を調査部門の職員に対して行っているため、そのようなセクションも残業が多いです。
私も調査管理課で働いたことがあるのですが、効率的に仕事をこなしても、調査部の事務運営をいかにうまくするかといったような仕事が次から次へと降ってわいてきます。

国税庁の国会対応に当たる国税専門官は激務

国税庁は、全国にある11の国税局、沖縄事務所を管轄しています。
国税庁は国税局をとりまとめていますが、国税組織は基本的には縦割りです。
例えば、法人課税課(国税庁)→法人課税課(国税局)→法人課税部門(税務署)といった感じです。

税務署は国税局、国税局は国税庁の顔色を何かとうかがうため、その応答に時間がかかります。
国税局、税務署の横のつながりで連絡をとりあえば解決するような事も、国税庁を通して、連絡をとらないといけないことがあり、更に時間を要します。

他の省庁に比べれば少ないですが、議員からの国会での質問に当たることがあります。
回答期限が短い中で、回答を作成し、各課長に説明した上で、議員に回答するため、残業をすることもしばしばです。

また、国会会期中は、いつくるかわからない質問のために、主査、係長が待機し、他の仕事があってもなくても、残業をします。
残業代は税金から支払われますが、無駄な税金は議員が引き起こしているのです。

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