【現役国税調査官が語る!】税務調査の本音

【現役国税調査官が語る!】税務調査の本音 国税調査官

調査官、納税者、税理士の3人が当事者となって、税務調査は行われます。

三者三様の立場があり、税務調査に臨む気持ちもそれぞれ異なります。

ここでは、税務署の法人の調査で、それぞれの本音を書きます。

調査官の立場からの税務調査

調査官は、統括官が選定した法人をいやおうなく、調査しないといけません。
調査するか、しないかを決めることはできません。

納税者や税理士に、日程調整、事前通知の連絡をするとともに、以下のような準備調査をして、統括官から決裁を受けます。

  • 申告書の審理
  • 決算書の数字の趨勢から、調査で確認すべき勘定科目の抽出
  • 資料情報の確認
  • 会社ホームページの閲覧

臨場調査は基本的に2日間で行われます。
調査の初日の午前中に事業概況を聞いて、それ以降は帳簿調査を行い、最後に問題点を指摘するといった流れになります。

税理士の中には、理由もなく威圧的な態度をとってくる人がいますが、私はできるだけ干渉せずに、調査を進めます。

臨場調査の後、必要があれば、銀行調査や反面調査を行い、指摘した問題点を確認します。

調査が終わり、不正があったり、金額が大きくなったりすると、署長まで報告し、処理の方向性を決める検討会が行われます。
また、国税局に調査の内容を報告することもあります。

そして、最後に、修正した内容がわかる文書(決議書)を作成して、副署長まで決裁を受けます。

不正があったり、金額が大きくなったりすると、やることが多くなり、忙しくなります。
また、そうでなくても、一連の調査で作成する書類は多くあります。

大変と思うか、やりがいがあると思うかは、調査官それぞれだと思います。

調査では計画件数が決められているため、私は、何もなく見切れる調査は早めに終わらせ、不正があったり、金額が大きくなったりする調査には時間をかけ、メリハリをつけていました。

納税者の立場からの税務調査

臨場調査は平日2日間かけて行われるため、スケジュールを空けておく必要があります。
初日の午前中に概況を聞く際には、代表者が対応します。

その後の帳簿調査では、経理担当や税理士に任せることもあります。
税理士に立ち会ってもらう場合には、調査の立会料を払う必要があります。

臨場調査までには、帳簿書類を用意しておく必要があります。

調査に対応するのは、無駄な時間と思うか、いい経験になると思うかは納税者それぞれだと思います。
今後調査が行われる可能性もあり、その時にいかされるはずです。

税理士の立場からみの税務調査

税理士法には、「独立した公正な立場において」と書かれています。
税理士は、調査官、納税者のどちらの側にもついてはいけないということです。

しかし、納税者から報酬を受け取っており、税理士自らが記帳や申告をチェックしているので、納税者の側につくのが普通になっています。

税務調査で明らかに誤っていることを修正しない税理士もいますが、その後、不服審判所での審査、裁判になり、納税者に無駄な費用がかかります。

税理士は、調査の立会料など報酬を受け取ることができるため、その辺りを深く考えていないことがあります。

納税者にとって、味方になってくれる税理士がいいというわけではありません。
第三者的な立場から、きちっと判断してくれる税理士が信頼できる税理士です。


【編集後記】

冒頭の画像は、たまにランチで行く大戸屋の「鶏と野菜の黒酢あん」です。

唐揚げと野菜と黒酢あんの三者のバランスがいい感じで、美味しいです。

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