不動産投資物件の築年数は減価償却費を考慮すべき理由

不動産投資物件の築年数は減価償却費を考慮すべき理由 不動産投資物件

不動産投資で、物件の希望を不動産会社に伝える際に、築年数を何年くらいにするか悩むところです。

築年数が新しくなくても、大規模修繕によってメンテナンスがされているか否かが重要です。ワンルームは区分であるため、修繕積立金の累積金額を必ず確認します。

それ以外には、築年数により減価償却費が計上できる期間を考慮する必要があります。

築年数と減価償却費の関係

中古物件の耐用年数は、以下の通り、計算することができます(端数切り捨てで、2年未満は2年)。

  • 築年数が耐用年数の全部を経過→耐用年数×20%
  • 築年数が耐用年数の一部を経過→築年数×20%+(耐用年数-築年数)

築年数が古い物件ほど、中古物件の耐用年数が短くなるので、短期間に多額の減価償却費を計上することができます。

法人は任意計上ですが、個人は強制計上です。

これって、実は怖いことです。

築年数に基づき計算した耐用年数で減価償却費を計上し続けないといけません。数千万円の建物の減価償却費をいくら計上するかが、築年数で決まってしまうのです。

耐用年数は木造が22年、鉄骨造が34年、RCが47年であるため、全てを経過している場合は、木造が4年、鉄骨造が6年、RCが9年になります。

築年数が47年を超えるRCに投資をしている人は、ほとんどいません。1981年から新耐震基準が適用され、今年で40年だからです。

ワンルームはRCになるので、築年数は新しく、少額の減価償却費しか計上できないので心配する必要はありません。

問題は1棟アパートです。

22年を経過している木造物件に投資をしている人はそれなりにいますが、わずか4年しか減価償却費を計上することができないことになります。

築年数に基づき計算した減価償却費は、不動産投資のお金にかなり影響する

不動産所得の計算で、最も大きな経費は減価償却費です。

お金には時間的価値があるので、早期に経費を計上して、節税をした方が特です。

ただ、不動産所得の計算では、減価償却費の計上ができなくなると、税金を払う必要があることを収支計算に反映させておく必要があります。

物件を買い換えない限り、新たに減価償却費を計上することができません。

家賃収入は継続して入ってくるので、家賃収入に対する減価償却費の計上を合わせることで、利益を平準化させることも考えるべきです。

不動産投資では、給料等の年収が高い人が、減価償却費を計上して、赤字の不動産所得と給料を相殺することで、所得税の還付を受け、節税することができるとよく言われます。

ただ、年収が低い人が不動産所得の税金を納めないようにすることも大切です。減価償却費を計上することによって、不動産所得の税金を納めずに、家賃収入のお金を得ることができます。

例えば、建物1,000万円、耐用年数4年の減価償却費は250万円で、税率20%の人は減価償却費が計上できなくなると、50万円の税金を払う必要があります。

毎年、手元からお金が50万円減っていくのです。結構な金額です。

結局、築年数は何年が理想なのか?

物件を買い換えるタイミングを見計らい、築年数から減価償却費の計上できる期間を考えて物件を選びます。

例えば、築年数が15年の1棟アパートは、10(=15×20%+(22-15))年にわたって減価償却費を計上することができます。

冒頭の計算式はあくまでも簡便法で、見積った耐用年数を使う原則的な方法がありますが、技術的に難しいです。

簡便法で計算した耐用年数よりも、増やした耐用年数であれば、減価償却費が小さくなり税金が増えるので、問題ないと思われるかもしれません。

ただ、見積法による耐用年数を選択したことになるので、金額にもよりますが、税務署が技術者を使って見積ってきた耐用年数が更に大きくなると、否認されるリスクがあります。

短期譲渡所得から長期譲渡所得に変わって、譲渡税率が40%から20%に軽減されるタイミングまでは、減価償却費を計上したいところです。

短期譲渡所得から長期譲渡所得に変わるタイミングは、購入から売却した年の1/1までが5年間になるので、実質的に6年間保有することになります。

例えば、令和4年7月に物件を購入して、令和9年11月に売却すると5年を経過してますが、令和9年の1/1まではまだ4年であるため、令和10年になるまで保有し続ける必要があります。

築年数が20年の1棟アパートですと、6(=20×20%+(22-20))年にわたって減価償却費を計上することができます。

築年数が20年以内が目安になりますが、物件の買い換えには初期費用が必要になってくるので、それを考えると、もう少し保有しておきたいところです。

減価償却費を計上するということは、譲渡所得の原価が小さくなり、譲渡利益に課税されるということも、考慮しておく必要があります。

給料等の収入があれば、物件の買い換えにより初期費用で赤字となり、所得税の還付で、譲渡利益の税金をまかなうことができます。

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