現役国税調査官が語る!税務署職員(国税専門官)の仕事は激務?

国税調査官

仕事の激務が残業時間の長さだとすると、相対的にみれば、他省庁の国家公務員に比べて、国税組織で働く国税専門官は激務ではないといえます。

国税組織の中では、税務署→国税局→国税庁の順に残業が増えていきます。

税務署で働く国税専門官は激務ではない

国税専門官は採用されると税務署で働きます。税務署では、まず管理運営部門で申告、納税の事務に携わり、その後、所得税、法人税等の調査、滞納整理を行います。

税務署で働く職員のほとんどは残業をしません。残業するのは総務や一部の内部事務に携わっている職員くらいです。

税務署には連絡調整官と呼ばれる職員がいます。連絡調整官は、各課税部門をとりまとめ、国税局に報告する内部事務を行っており、残業が比較的多くなります。

確定申告の時期には、申告書の審査をする必要があるので、週3日各2時間程度、残業していました。今は、e-Taxでの申告が増えたことや、整理券により相談の人数を制限していることから、残業も少なくなっています。

法人課税部門では、6月の事務年度末(国税組織の年度は7月から翌年の6月)に、届出書、申告書がつづられた納税者ごとのファイル(税歴簿)に、その年に提出された届出書、申告書をつづります。

梅雨の時期に職員総出で耐火書庫にある税歴簿を出してきて、つづって、閉まっての繰返しの作業を行います。耐火書庫はエアコンが効いていないので暑く、中には重い税歴簿もあり、体力を使います。

未だに紙媒体での管理と、国税組織がその管理をどうにかしない違和感は別にして、肉体労働を感じられる仕事です。

出世するためには、国税局、国税庁等で働かないといけませんが、残業が必要な部署に異動になるかもしれません。普通の給料を受け取って、ワークライフバランスを充実させたいのであれば、税務署の職員として働くのもありかと思います。

国税局の主務課、バックオフィスで働く国税専門官はやや激務

国税専門官の中には、税務署で3年程度働くと、国税局と国税庁や財務省等の中央官庁に異動する人がでてきて、さまざまな仕事に携わります。

東京国税局は、東京都、神奈川県、千葉県及び山梨県の1都3県、84の税務署を管轄しています。

所得税、法人税等の税目を主管する課を主務課と呼び、個人課税課、法人課税課等が主務課になります。主務課は、84の税務署の個人課税部門、法人課税部門を監理しています。

主務課は、税務署の課税部門の事務手続きを定めた連絡文書を作成したり、税務署の職員を集めて行う会議、研修を企画したり、税務署の調査の監督・指導を行ったりします。

何かと忙しく、残業時間も国税局の中で1,2を争う課になります。その代わり、主務課で働き続けると、それなりに出世すると言われています。

調査部では、調査管理課と呼ばれる管理セクションが、主務課が行うような事務を調査部門の職員に対して行っているため、そのようなセクションも残業が多いです。

私も調査管理課で働いたことがあるのですが、効率的に仕事をこなしても、終わりのない仕事が次から次へと降ってわいてきます。

国税庁で働く国税専門官はかなり激務

国税庁は、全国にある11の国税局、沖縄事務所を管轄しています。

国税庁は国税局をとりまとめていますが、国税組織は基本的には縦割りです。例えば、法人課税課(国税庁)→法人課税課(国税局)→法人課税部門(税務署)といった感じです。

税務署は国税局、国税局は国税庁の顔色を何かとうかがうため、その応答に時間がかかります。国税局、税務署の横のつながりで連絡をとりあえば解決するような事も、国税庁を通して、連絡をとらないといけないことがあり、更に時間を要します。

他の省庁に比べれば少ないですが、議員からの国会での質問に当たることがあります。回答期限が短い中で、回答を作成し、各課長に説明した上で、議員に回答するため、残業をすることもしばしばです。

また、国会会期中は、いつくるかわからない質問のために、職員が待機して、他の仕事に関係なく、残業をします。残業代は給料と同様に税金から支払われ、無駄な税金と言われていますが、それは議員が引き起こしています。

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